“『現場でうなりつづけた理由』
言うまでもなく、ボクはロック狂です。比較的、激しいバンドのライブにばかり行っております。とは言っても、じつは遅咲きデビュー野郎で、ロックを聴くようになったのは6年ほど前からです。サマーソニックで偶然見た、マキシマムザホルモンのライブ。尋常じゃないモッシュの渦にハマり、そのままバンドにもハマり、それからライブ中毒になってしまったのです。ホルモンのパワー、演奏に思わず唸っておりました。それから、ジャンルに関係なく国内外といろんなバンドのライブに通う日々。そんな中、再び唸る日がやってきました。そう、誘われて偶然行ったガチャリックスピンのワイブです。前情報もなし、正直に言えばそんなに期待もしてなかったガールズバンド。しかし、始まった瞬間に早くも唸っていたのです。ガチャピンは間違いなく、日本最強のガールズロックバンドでしょう。バンド映画を撮りたくて準備していたボクは、すぐに出演のオファーをかけ、映画「メタルカ」はスタートしました。そして同じ頃、ガチャピンと同じように、その演技に唸ってしまった女優・渡辺奈緒子を主演として声をかけました。クールなイメージ、重い演技のイメージが強かった彼女に、ロックのライブなんて行ったことのない彼女に、ヘドバンをさせたかった。ダイブをさせたかった。彼女はヘドバンで首が筋肉痛になりながらも、歌い続けてくれました。こうして劇中だけで結成されるバンド“HANAJI”は、ゾンビの鉄男くんを入れて発進したのです。撮影現場でも、彼女たちのパフォーマンスには唸りっぱなしでした。ロック好きだからこそ、嘘ではないライブ感を出したかった。映画ではなく、音楽映画を撮りたかった。そして完成したのです。今度は、見てくれた皆さんに“HANAJI”で唸ってほしい。 
脚本・監督 内田英治
1971年、ブラジル・リオデジャネイロで生まれ、11歳で帰国。テレビ番組『天才たけしの元気が出るテレビ!』のアシスタント・ディレクターとなり「高校生ダンス甲子園」などのコーナーを担当。その後は『週刊プレイボーイ』(集英社刊)のライターとなり、インタビューを中心に活動。 2000年、スペシャルドラマ『教習所物語』(TBS)で脚本家としてデビュー。 04年に『ガチャポン』で映画初監督。05年には深夜の『劇団演技者。』(フジテレビ)でテレビドラマに初挑戦。 13年には映画『メタルカ(英題DEAD BANGING)』が完成。アメリカのゾンビ映画祭“Zompire”での招待上映をはじめ、南米最大のファンタ映画祭“ファンタスポア”のゾンビコンペ部門にも正式出品。最新作『グレイトフルデッド』は全米最大のファンタ映画祭、テキサス“ファンタスティック・フェスト”“アンリアル映画祭”をはじめ、イギリスの“レインダンス映画祭”“香港アジアン映画祭”“ゆうばり映画祭”ほか、ブラジル、ベルギー、ドイツなど世界10以上の映画祭での上映が決定している。